知ることの弊害

今、私の体中の痛いところをあげると、
まず、左足が全体的に痛く、
特に膝は一度座ると立ちあがるのに苦労する。
また股関節も痛くうまく動けない。
太ももの外側の筋肉が縦に裂かれるように痛い。
右側の股関節も痛くてびっこをひいている。
左腕は上腕の後ろ側が、
針で何度も刺されているような痛みがある。
ひじから下も力を入れると痛いので常にマッサージをしている。
そのマッサージをする右手も、
右腕は以前からのテニス肘が治らず、
掌も握れないし、力を入れると痛い。
首の右側から肘にかけて痛みが走る。
目の奥が痛い。
肩は少し動かすだけでゴリゴリと音を立てる。
顔が痙攣している。
首の後ろ側から背中にかけてコリがある。
腰が痛い。
足首が痛くてまわせない。
息を大きく吸うと上半身がバキバキという。
右足のすねが痙攣している。
右太ももの後ろ側に細い針で何度も刺されているような痛みがある。
軽い頭痛もある。
左わき腹、左薬指、背中に何かで刺されるような痛みが交互に走る。

以前の私なら、それらの痛みを気にもしなかった。
なぜならそれが当たり前だと思っていたからだ。
人間の体とは常にどこかが痛くて、
気にするほうがおかしくて、
たまにぶつけたりするともっと痛い箇所ができる。
そう思っていたのだ。
 
なのに今は、それをつらいと思う。
思ってしまう。
時折心が折れそうになる。
痛いといってしまう。
なぜなら私は知ってしまった。
普通は肩こりなどがあったとしても、
大抵の人はそれ以外の体は痛くない場合が多く、
疲れたり、怪我をした場合などに
痛くなるのが一般的なのだということを。
なぜ?私だけ?
どうして、こんな体なのか?
そう思わずにはいられない。

だから私は自分を戒める。
これが私の「普通」なのだと。
痛いと言っても、思っても、
どうにもならないのだと。
もう、ずっと、痛くなかった日など無かったのだから。
これからもずっと、私はこの体と付き合っていくのだと。

私は「知る」「学ぶ」ことは喜びだと思っている。
新しい世界が広がり、前へ進むことだと思っている。

けれど、この件に関してだけは、
知らないほうが良かったと思う。

 

 

 

ブログに添えた文書

「この文章に出てくる「今」とは2年ほど前のことです。
今は代替療法によりかなり良くなりました。
だから今回久しぶりにこの文章を読んだとき、
「よく生きてたな私」と、自分でも驚きました。

その治療の過程についてもいつか文章を書き、
別サイトを立ち上げたいと思っています」

 


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